7章 Traces

11月になって間もなくのことだった。その日、夜10時近くまで仕事をしていたエドがオフィスを出ると、携帯がコールした。ケニーだ。

「おい、今どこだ?」

「オフィスを出たところだよ」

「そうか。疲れてる ...

7章 Traces

2人は、その足で数ブロック離れたBDSのスタジオへ向かった。バタバタと2人が入って来ると、受付のアビーが

「あら、お二人さん、忘れ物?」と、明るく声をかけた。

「いや違うよ。ちょっと聞きたい事があって……」

7章 Traces

土曜の昼下がり、BDSのクラスを終えたエドとケニーは、いつものようにラナに入った。

「この間の夜、タイムズスクエアの近くで、彼女を見かけた」

エドがバッグを床に置きながら言った。

「えっ、見かけたっ ...

6章 Wish I could

きらびやかなネオンに照らし出された通りを駅へ向かいながら、サラがぽつりと言った。

「きっと、彼女にとってあなたは永遠の存在だわ」

その言葉にエドは、不思議そうな顔をした。

サラはクスリと笑うと

コラム

久しぶりすぎる更新です。6ヶ月以上ぶりです😱

記事を見返したら、ダブって投稿していた記事が!……ごめんなさい、うっかりしていました。

なかなかコンスタントに更新できないのですが、細々と続けて行こ ...

6章 Wish I could

「エド……?私の顔に、何か……?」
サラは、エドの視線に戸惑いながら(なんとなく、マズイ展開だわね)と思った。

「サラ、僕は君を……」
エドが迷いながらそう言いかけると、サラは、彼が何を言おうとしているのか ...