12章 Forever and ever

着替えるから、と部屋を追い出されたパトリックが外の空気を吸いに外に出ると携帯電話が鳴った。エドだ。

「パトリック?今戻ったから、これから出るよ」

「ああ、わかった。じゃあ病院の前のカフェで会おう。ローラの事で色 ...

11章 So far so close

パトリックは椅子をレイの前に置くとそこに腰掛けた。「ローラ、彼は……、エドは今、ニューヨークにいるんだよ」と話を切り出した。

その言葉に、レイの心臓がどきりと音を立てた。そして、ゆっくりと顔を上げると、強ばった表情でパトリ ...

11章 So far so close

翌日の午後、再びパトリックが病院を訪ねると、担当医が慌てた様子でパトリックを呼び止めた。

「バークレーさんを見ていませんか?」

顔色を変えて聞く彼に、パトリックは不安な表情をしながら

「いや……、今 ...

11章 So far so close

パトリックが病院を尋ねると、レイの担当医が彼を呼び止めた。

「実は昨日の夕方、意識が一旦戻ったんですが……」

その言葉にパトリックは安堵の表情を浮かべて

「目を覚ましたんですか?」と聞くと、彼は言い ...

11章 So far so close

レイは深い眠りの中で、ひとり彷徨っていた。まわりは深い霧に包まれ、空気はひんやりと冷たい。

(ここは、どこなの?)

何も見えない霧の中を、何かを探すようにしてレイは歩き続けた。やがて微かな光が見えたと思うと、次 ...