17章 約束

エドは、プリントアウトした資料とプレゼンテーション用のスライドデータの入ったメモリスティックをカバンに入れると、オフィスを出た。

レイを失った痛みをかき消すには、忙しく仕事をする以外、どうしようもなかった。そうしていないと ...

17章 約束

「エドの様子はどうなの?」
千夏がコーヒーカップを置きながら聞いた。
「恐ろしいくらい仕事してるわよ。相当まいってるわね、あれは」
ジェイがため息交じりに答えた。

秋晴れの、とても天気のいい日で、ジ ...