コラム

大人なってからバレエを始めようと思っても、なかなかそれを行動に移せない理由の一つは「体が硬いから」ではないでしょうか?確かに、体が硬いよりは柔らかい方が良いですが、大人からバレエを楽しむのには、それほど重要ではないと思います。 ...

7章 Patlic

「まったく、どこまで後ろ向きなんだか」
パトリックは、KINGSのカウンター席につくなり、ジェイに言った。

「何のことよ?」
ビールグラスを手にしながらジェイが聞いた。

「ローラ」

...

7章 Patlic

翌日、午前中のワークショップを終え、パトリックはレイと一緒にオフィスの片隅に置かれたテーブルでお昼をとっていた。千夏は午後からの出勤でまだ出社しておらず、事務のエリカは出かけていた。

「なあ、ローラ、この間の彼とは、どうな ...

7章 Patlic

3人はカウンターの奥に座っているエドには気づかず、入り口に近いカウンターに3人並んで座った。

「久しぶりね、パトリック。何年ぶりかしら?」
ジェイが懐かしそうに聞いた。
「4年ぶりくらいじゃないか?こっちの ...

7章 Patlic

エドはカウンターの奥に座ると、いつも通りスコッチのロックを注文した。

「どうしたの、エド?なんだか冴えない表情して。ま、そんな表情もクールだけど」「何でもないよ。……ただ、」
「だだ、何?」ジェイはエドの言葉を繰り ...

7章 Patlic

パトリックとはパートナーとして踊った事は殆どなかったはずなのに、息もぴったりと合い、とても踊りやすかった。

「ローラ、君の踊りは相変わらず優雅で美しい」

パトリックは息を切らしながらそう言うと、レイの手を取って ...

7章 Patlic

午後3時を過ぎた頃、ガラス扉の向こうに千夏とパトリックの姿を見つけると、レイはエントランスに駆け出した。

「パトリック!」

レイの姿を見つけると、パトリックは満面の笑みで彼女に駆け寄り、思い切りハグした。

7章 Patlic

パトリックは、到着ロビーに着いて千夏の姿を見つけるや否や、千夏を思い切りハグした。

「やあ、久しぶり!何年ぶりだ?踊ってるか?日本はどうだ?」
彼は立て続けに質問を浴びせた。
「さあ、スタジオに案内してくれ ...

7章 Patlic

ここ数日、DWIのオフィスはちょっとしたトラブル続きでバタバタしていた。暑くなる季節だというのに、空調設備が故障したり、社内のサーバーが落ちてしまったり。

それでも、千夏が頭を抱えていることに比べれば、こんなことは取るに足 ...

6章 Edward

10時を過ぎた頃にエドが店を出ると、ジェイはレイに電話をした。土曜の彼女は、仕事が終わった後、大抵どこかのオープンクラスでレッスンを受けている。そろそろ、それが終る頃だ。

「レイ、私よ。今どこ?もう終った?」
「ハ ...