8章 夏の終わり3 -エド-
木曜のお昼を少し回った頃、レイが受付で名簿のチェックをしていると、コンコンとガラス扉を叩く音がした。顔を上げると、そこには嶋田の姿があった。心臓がどきりと音を立てたのが自分でも分かった。
彼はレイと視線が合うと、にこりとして軽 ...
8章 夏の終わり2 -告白-
ジェイは翌日の日曜、エドをランチと言う名目で店まで呼び出した。アーロンと三人で昼食を済ませると、ジェイはエドの様子を伺いながら
「ねえ、この前から聞こうと思っていたんだけど、どうしてコンサルタントをやっているの?」と、レイとは ...
8章 夏の終わり1 -もどかしさ-
「本当に、どうしたものかしらねぇ」
ため息をつきながらジェイがいった。
「何を?」
撮影した写真のデータをパソコンで処理しながらアーロンが聞いた。
「エドとレイ」
「ああ……、あの2 ...