大人から始めるバレエ 初めてのバレエはカルチャースクール

コラム

私がバレエを始めたのは、30歳になるかならないかの頃で、まだ「大人のバレエブーム」以前でした。
子供の頃に習えなかったバレエを「やっぱりやりたい!」と習う決意をさせたのは、子供の頃に読んだバレエ漫画を再び読んだのがきっかけでした。

まだインターネットが、今ほど一般的ではなかった頃で、大人のクラスを探すのも電話帳の広告(!)でした。若い方には「は?なにそれ?」と言う感じかもしれません。(年がバレバレ😅)

当時バレエを習うといえば、バレエ団付属の教室かカルチャーセンターで、大人クラスがあっても、そのほとんどが「経験者の大人」が対象でした。いわゆる「再開組」と言われる、子供の頃習っていた人たちが中心のクラスです。そんな中で「初心者可」と言うクラスはまだ珍しかったように思います。今ならレベル分けされていない「大人クラス」は「ほとんど経験者だけど、初心者も来ていいよ。手取り足取り教えはしませんよ」と言う意味だとわかりますが、当時の私はそんなことなど知る由もありません。

住んでいたのも田舎の地方都市。やっと見つけたカルチャースクールのバレエクラス以外に選択肢はありませんでした。
見学も体験クラスも受けず、電話一本で、私はそのクラスに申し込みました。

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バレエシューズとジャージで始めたバレエ

私は、バレエシューズだけをデパートのスポーツ用品売り場で調達して、ドキドキしながらそのクラスに行きました。レオタードやタイツなど持っていないので、Tシャツに細身のジャージ、というバレエからは程遠い格好でしたが、とにかくバレエを習えると言うことがとても嬉しかったのを覚えています。

今なら、ネットで何が必要かを調べたり、素敵なバレエウェアを購入できますが、当時はネットの情報も少なく、オンラインでバレエ用品を売っているところもほとんどありませんでした。

クラスメイトは、レオタードを着た人たちばかりで、私には「全員がバレリーナ」に見えました。そこで初めて「初心者って私だけ?😱」と不安になったのを覚えています
某バレエ団に所属していると言う、明るくて感じの良い先生は、バーが始まる前に、私に足のポジションだけを説明すると「あとは前の人の真似をしてねー」と「バレリーナ」たちの間の私を入れました。

全く初めてだった私は、足のポジションを覚えるのもやっと。前の人の「真似をするにも真似できない」と言う有様。足を動かしながら手を動かすなど出来るはずもありませんでした。ワケがわからないままバーが終わり、センターへ。これまた「前の人の真似をしてね〜」と。やっぱり真似をしたくても真似できないままセンターも終了。

クラスが終わると「そのうちに慣れて覚えるから大丈夫よ」と言われましたが、とてもそんな気がしませんでした。
とはいえ、バレエのクラスに参加できた、と言う満足感の方が大きく、私はめげずに毎週そのクラスに通いました。半年くらいすると、バーの基本的なことや、毎回繰り返されるセンターの動きは覚えることができました。
もちろん、鏡に映る私の姿はバレエとは程遠く、ジャージを着た人が「タコ踊り」をしているようにしか見えませんでした。

今思えば、経験者ばかりの中でよくやっていたよなぁ、と思います。

そのカルチャースクールのクラスには1年ほど通ったでしょうか。その後、仕事の都合で引っ越すことになり、やっと慣れ始めたバレエから離れることになりました。

大人だけのバレエスタジオ

引っ越し先で、またバレエを習いたいと思いましたが、その頃には「大人の初心者がバレエを習うのは簡単ではない」と頭の中にインプットされていました。以前のように「大人クラス」に突入する勇気がイマイチでないまま、2年ほどたち、私はバレエを習うことを、ほぼ諦めていました。

その頃、私が習い始めた頃と違っていたのは、インターネットが普及して情報を集めやすくなっていた事です。そして、世間では「大人のバレエブーム」がじわじわとやってきていました。

そんな時に見つけたのが「大人のバレエ入門クラス」でした。
大人の初心者に教えてくれるクラスがある!とものすごく嬉しくなりました。

私は、すぐにそのスタジオに問い合わせ、見学と体験レッスンを予約しました。カルチャーセンターの経験から「見学と体験レッスンは必須」と思っていました。そして、どうせ習うのなら、ちゃんと基礎から習いたい、と。

そうして、通い始めた「大人のバレエスタジオ」に10年ほど、それから別のスタジオに移り、いろいろなオープンクラスにも通い、一時期は週に5クラスくらい受けていたこともあります。その頃が、一番楽しかった時期だったと思います。
再度、仕事の都合で2年ほどバレエを中断した後、最近、ゆるーく楽しめるカルチャーセンターのクラスに通っています。

また、もう少し踊りたくなったら、以前所属していたスタジオに戻るかもしれませんが、今は、知り合いのいないところで、リラックスしてバレエを楽しみたい、そんな気分です。

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